2013年2月4日月曜日

六つ目編み籠


1月中旬に「あっ、干し芋つくらなきゃ!!」と秋に収穫して寝かせていた安納芋を見て思い出し、せっかくなので大きなザル籠を竹でつくってみようと決意しました。実はちょうど1月から、先生の紹介で那須烏山市の小学校跡地の公民館にて行われている竹細工教室に通い始めていて、そこで出会った先輩に、節間が45cmの立派な竹をいただいたので、夜な夜なひたすらヒゴ作りにここ数週間は励んでいたのでした。まだ僕は幅決め機(せん引き)を持っていないので、なるべく正割り(縦割り)で幅をそろえつつ、ノギスで一本一本サイズを計って確認、厚さも小刀で鋤きながら調整し、削ってはまた確認、という気の遠くなるような作業の毎日でした。(失敗ももちろん多数…ですがこの作業が「竹」を知る上で大事な意味があるはずです)

竹工芸の基本編みの一つでもある「六つ目編み」で挑戦したのですが、制作を進めるにつれ、この意匠に込められた意味や歴史に興味を持ちはじめました。僕はレゲエが好きで良くレコードを買いますが、この六芒星のデザインはその中にもよく見受けられるし、日本の神社にも籠目紋としてこれが刻まれているのもよく知っていたからです。このダビデ紋とも呼ばれるデザインについては諸説ありますが、「カ〜ゴメ、カゴメ」のあの歌が弥勒の世を予言している?なんてものもあり、調べるほどにますます興味は深まる一方でした。


力学的な構造もつくっていくうちに理解が深まっていったのですが、同じ規則性で、互いに抑制し合い、全くムダがありません。見た目以上に頑丈です。先人の知恵は本当にすごいと思いました。


途中、竹割り鉈で指を切り3針縫うという洗礼を受け、1週間ほど作業を中断せざるを得なかったのですが、何とか完成まで辿りつき、まさに血の通った一品となったわけです(笑)まだまだ満足いく仕上がりではないけど、手仕事で仕上げた作品は大変愛着が湧きますね。きっとこの作品は一生忘れないでしょう。


さっそく収穫したばかりの、タケノコイモ(京芋)、ヤツガシラ、イチョウイモ(山芋)のイモセットでキメてみました。直系48cmなので見事に納まりました。頑張って大きいものを作った甲斐がありました! !


ところで安納芋は干すのをすっかり忘れてました…

2013年2月2日土曜日

工具入れ作り


かれこれ5年くらい、街着から作業着となり、おしりのあたりも破れかけてきてしまって、そろそろご臨終かな…と思ってたキャンバス地のワークパンツ。ごみ箱まで行きかけてましたが、ちょうど竹細工の工具入れが欲しかったのでリメイクして自作することにしました。買えば、たかだか2〜3000円の話なんでしょうが、縫製作業を経ることで、普段身近にありすぎて、あまり考えることもない「衣」についての意識変革も望めるのではないかとも思い、10年ぶり以上にミシンをひっぱり出してきました。


まずはざっくり使えそうな部分をカット


実際に入れてみてサイズ確認。イメージ湧いてきました with ネコ


ちょっと生地のサイズが足りなかったのですが、ちょうどよく使い古したNORTH FACEのトートバックを発見して、それも分解しちゃいました。パイピングも良い感じに拝借できました。


この後くるくるっと丸めたあとにしばる帯も端材で作りましたがひとまず完成!!…とは言っても、ブログだと早いですが丸一日半かかってます(笑)熱中すると止まらない性格なので久しぶりの裁縫に苦戦しながらも無我夢中で燃えてしまいました。

もう汚れて捨てようと思ったものも、手を加えることによって本当に「精」が入る感じがしましたし、これは自分に限らず、人が使うときにも伝わるものなんだろうな、と手作りの醍醐味を実感。情報や風潮に知らぬ間に影響を受けて、安易な購買、消費を継続してしまう生活…それが悪いとは言いませんが、個人のそれそのものが社会を形成していることは事実だと思います。また表層的な「エコ」などと言う言葉にも惑わされることなく、深層にある、人として大事だと思う気持ちを紡ぐ行動を、自分にも周りの人にも、いま僕たちは為すべきなのだと思います。