2012年12月19日水曜日

ハクサイ収穫


ここ数日の最低気温は氷点下5°前後を記録するのが普通となってきました。思っていた以上に、建物の影になってしまう僕の圃場は全面「霜柱」に覆われ、それが終日溶けないような状況。日当りがあまりないのでハクサイやキャベツも生育が芳しくありませんが…何とか小さいながらも結球して収穫できました。しかし小さくても、ハクサイは結構食べ応えがあるから嬉しいですね!日照の角度がわかったので来年の作付け計画はもっと慎重に進めたいと思います。畑はこうやって年々進化していくのですね〜

2012年12月14日金曜日

自家製ハブ茶づくり


6月に「緑肥」として畑のあちこちに蒔いた「エビスグサ」。写真は10月頃、種子の入った房が茶色くなってきたときのものです。根はマメ科特有の根粒菌を集め、ネコブセンチュウを退治してくれる、とのことだったので秋まきの大根の横一列に植えたら農薬なしでも見事キレイなものが収穫できました。また、その根は長さ1M以上にも達し、土の団粒化を促進してくれます。



一房に10粒くらい入っているものを、収穫後乾燥させ、ひたすら皮を剥きました。剥き終わった房は畑でマルチとして活用。自然と腐食させ土に返します。合計20株くらいから約2kgの種が収穫できました。これを篩(ふるい)にかけてゴミを落とし、フライパンなどで焦げないようにじっくり煎ります。写真左が煎る前、右がその後。色が少しうすくなります。


皮がパチパチ弾けてきたら完了。新聞紙の上などにおいて冷まします。その後、小さじ一杯分くらいを蒸らして茶として入れれば「ハブ茶」の完成です。


キレイな赤茶色です。味は玄米茶のような香ばしさとほんのり独特な甘みがあります。種子は生薬名「決明子(ケツメイシ)」と言い、昔から中国などでは便秘や眼性疲労に効果があるとされ重宝されてきました。腎臓の働きを助け、血流を良くする作用もあるので高血圧の方にも最近では人気のようです。僕もPCの見過ぎで、寝起きに目やにが溜まることがあったのですが、数日間、睡眠前にこの茶を飲んでいたら症状が改善されました!種子はネットなどでも検索すれば購入できます。生育力も旺盛なので、たぶんプランター栽培も可能、気になってみた方は是非トライしてみてください。

2012年12月4日火曜日

ゆずこしょう作りに挑戦



毎年我が家では親父が「ゆずこしょう」を作るのですが、これがまた絶品で、この季節、なべ料理などには欠かせない一品となっています。今年こそは自分でこれを作りたい!と思っていた矢先、向かいの造園屋さんの敷地内に実っているゆずを頂けることになったのでさっそく挑戦してみました。


さといもと交換で、お好きにどーぞって感じだったので自分で脚立を持っていって取ろうとしたのですが、ゆずの木は枝じゅうトゲだらけ。これでは鳥たちも食べることは出来ないだろうな〜と思いつつ、手が届く位置のものを十数個拝借しました。


レシピは超簡単。アバウトな分量ですが、ゆず10個分の皮に対して、赤とうがらし4~5本、塩小さじ2杯くらい。赤とうがらしは乾燥でもOKですが、生のものがあればそちらの方が味が丸くなるようです。自分の畑で、ギリギリ霜にやられなかった日光トウガラシの生のものがあったので今回はこちらで挑戦してみることにしました。


刻んだゆずの皮ととうがらしをフードプロセッサーに入れてなめらかにしていきます。とうがらしはあまり細かくならないので事前に包丁でよく叩いて刻んでおきます。この際、ここに皮を剥いて余っているゆずを一つ絞って汁を入れることによって、自然な酸味と甘みが加わり味にまとまりが出ます。またこの微妙な水分によってゆずととうがらしが混ざりやすくもなります。


フードプロセッサーで混ぜた後でも、なめてみると皮の食感が下に残るので、さらになめらかさを出すために擂鉢ですりおろします。これが見た目以上に大変な作業で、写真の状態にするまで一時間かかりました。味見ですでに舌はビリビリだし、真冬なのに汗だくです(笑)また、僕は全く大丈夫でしたが、目など刺激に弱い方はゴーグルをした方が良いかもしれません。


青いゆずと青とうがらしを使えば、一般的に市販されている青いゆずこしょうになります。風味や味はどちらでも変わりないと思います。我が家はいつもこの色ですが、食欲もそそりとても気に入っています。今回使った日光とうがらしは、一般的には青いものを食べ、あまり辛くないもののようですが、今年は暑かったせいか僕の畑のものは激辛が穫れました。ゆずとの相性も良かったようで、おいしいものが出来ました!保存も冷蔵庫で2~3ヶ月はできますので、これで今年の冬のなべ事情も安泰です!


2012年12月2日日曜日

竹工芸はじめました


2ヶ月前の32歳になった翌日から、竹で籠などを編むことを始めました。動機は自分で畑仕事をする際の農具をつくりたい!という単純なものでしたが、当たり前のように家で毎日使っていた祖父が作った大きなザルを眺めていて、気持ちの込もった「手仕事」が生活のなかに在る暮らしが、各個人にとってより良い明日を作ると直感したことも大きく起因しています。本来僕たちが営んできた暮らしは、自然と調和し共生するものであって、略奪や搾取、他人の犠牲の上に成り立っていたものではないはずです。いつまでも石油製品に依存し続ける生活であってはならないし、そこを脱却するためには「用の美」を生活のなかで感じ取る、シンプルな充足感を味わい毎日を丁寧に生きる…そんなことが必要だと日々ずっと思っていました。栃木県の大田原市は九州の大分県と並んで竹工芸が盛んな地域でもあり、素晴らしい技術を持った先輩方・偉人が多く住まわれています。僕なりのThink Local / Act Globalは、地域の歴史を学び継承し、音楽に携わる生活のなかで育むことのできた感性や自由な精神に則ってアウトプットすること。いま、ここにいる、僕にしかできない表現をすること。農→食→医と連綿と続く生活意識のなかで、いかに氣を充実させ、結晶をかたちとして残すか。これは一生続く挑戦でもあります。

そんな覚悟を決めた折、先生の紹介もあって竹割り鉈と小刀を買い求めに宇都宮市の中心地で創業91年目になる「菊秀刃物店」に出向きました。今のご時勢、きちんとメンテナンスできる包丁などを買おうと思う人も少ないようで、あいにくここのお店も今年いっぱいで閉店してしまうそうです。店主に自分の欲しいものの用件を伝えると、店の焼き印の入った最後の一本の小刀を奥から出してきてくれました。接客をしてくださった会話のなかで、僕が今年帰郷し、ここに至った経緯などを話し、これから先この小刀で頑張ります!と話していたら、とても喜んでくださって、「是非あなたのつくった作品を使いたい。いつまでも待ってますので。」と言って連絡先を渡されました。正直な気持ちを言ったまででしたので、正直驚きましたが、とてもあたたかく、心の震えを感じた尊い瞬間でした。仕事は本来、誰かのために、喜んでもらうためにあるものだと思います。まずは一人、目的となる隣人ができたことを嬉しく思いましたし、励みにもなりました。まだ農も音楽も竹も駆け出しですが、思い切り新しい生活に飛び込んだ2012年。行動からの一期一会がもたらしてくれた素晴らしい出会いに感謝です。

2012年12月1日土曜日

雪!


12月に入ったとたんに降雪。畑に雪が積もった景色が妙に新鮮でした。そんな中でも懸命に生きる命の強さに感銘を受けたり、生育の心配をしてみたり…表面的には大きな変化がなくても、土中の世界では微生物たちが活発な活動を続けています。そんなことを想いながら、夏のように毎朝大きな変化がある訳ではないのですが、畑の様子を伺いに出てしまいます。もはや、様子を見に行かない日はそわそわするくらい半年で週間づきました(笑)


寒さに耐えながら春を待つエンドウマメ。この時期、枯れてしまう葉とそうでないものがあります。淘汰ではあるのですが、自然の厳しさと摂理を学んでいる気がする毎日です。