2012年9月30日日曜日

アワ収穫間近!


我が畑の「雑穀シリーズ」もヒエ、キビと収穫を終え、残すは「アワ」のみとなりました。一番登熟が進んだもので写真くらいの色あいになり、赤みがかってきました。収穫は間近です。


しかし、このタイミングで、今夜半にかけて大型の台風17号が通過するとのこと。吹き飛ばされてしまっては台無しなので、四方に支柱を立て囲いをつくりました。他の畑の野菜も、風で揺さぶられるとその分エネルギーを消費することになり、生育が遅れたり、収穫前のものは食味が落ちると言われています。土寄せできるものは寄せて対策を取りました。どんなに化学や技術が発展しても、自然の脅威に対して人間は祈るしか手がないな、と作業しながら思いました。

2012年9月29日土曜日

エビスグサ収穫


6月に土中にチッソを集めるための「緑肥」として畑のあちこちに植えた「エビスグサ」のサヤが茶色くなり種が実ってきたので収穫を始めました。写真のように、さやを開くとなかに一列にキャラメル色した種が一列に詰まっています。これを煎じて飲めば「ハブ茶」となるわけです。


この種子は漢方だと「決明子(ケツメイシ)」と呼ばれ、昔から便秘解消、血圧安定、健胃、腎機能向上などの薬効があると言われてきました。また眼精疲労にも効果があるらしく、最近ではPCやTVから出る青っぽい光を遮断する用のメガネなどもあるそうですが、僕はこいつで疲労しないか試してみたいと思っています。

収穫したサヤは紙袋に入れて、いつもの乾燥ルーム(Kトラ車内)へ。最近はトウガラシ、ゴマ、ヒエ、キビなど干さなければならないものが多々あり、場所の確保もひとしおです。


2012年9月28日金曜日

キャベツとモンシロチョウ


順調に育っていると思っていたキャベツも、ある朝起きて見てみたら穴だらけになっていました。原因はこの通称「アオムシ」、「モンシロチョウ」の幼虫です。一株に一匹づつくっついていました。ニームオイルは、この前に3回ほど散布していましたが、全く効果がありませんでした。


少しわかりにくいですが、写真右の白っぽくピンぼけしてるのがチョウです。畑を見回すとあちこち飛んでいます。きっと今が産卵期なのでしょう。繁殖期やその回数も地域によって全く異なるようですが、推測ではアブラナ科の栽培時期である春と秋に多いと思います。

モンシロチョウがなぜキャベツの葉を食べるのか調べてみたら、面白い話を発見しました。何と幼虫はキャベツの葉がおいしいから好んで食べている訳ではないのです。キャベツ自身はアリルカラシ油という自らを病害虫から守る「毒」を持っていますが(しかもその強さはニコチン並み)、長い年月をかけて他の昆虫が食べないこの植物の毒に対して抵抗を作り、繁殖してきたそうです。

僕はこの話を知ったとき、まるで人間が、毒であった「酸素」に抗体を作り進化してきたこととリンクしました。今では当たり前にその成分が生きるために必須となっている訳ですが、あらゆる生物は、あるとき周りが毒に溢れたら生きるためにそれを克服してきたのではないでしょうか。これから先、放射能で汚染されてしまったこの土地で生きる自分たちの末裔もそうなっていくのかもしれないと思うと、希望と切なさとで複雑な気分になりました。感傷的になりましたが…いかんせん、おいしいキャベツに期待してるんですけどね(笑)

2012年9月27日木曜日

ジャガイモ生育


ジャガイモ(ニシユタカ)が順調に育っています。結局、半分に切った種芋もすべて発芽し、生育に関しても今のところ大差はありません。数本出て来た芽は、2本に残してカットしました。もう少しして背丈が30〜40センチくらいになったら、一回目の土寄せをしようと思います。


しかし、全株、虫にもかじられずかなり元気な感じです。前作ここはクロマメのウネでしたが、土中にクロマメが集めた葉の生育を促すチッソが残っているせいでしょうか。根は引き抜かずにそのままですので、その周りの微生物たちもまだそこに残っていることでしょう。

「畑は大きな味噌樽だと思え」

この言葉は常に胸に刻んでいますが、だんだんとそれが実践できるようになってきた感じがします。土中のなかの微生物圏が想像できるようになってきました。植物それぞれが喜んで共生する世界…そんなイメージを常に持ちながら、人間界の共生や平和についても思いを馳せたりしています(笑)しかし冗談抜きに「種を蒔く」行為を「人類の創造」と置き換えたら、せっかく育ってきた植物たちがケンカしている世界なんて望まないですよね。畑は真面目に平和を考えるきっかけを与えてくれているのです。


2012年9月26日水曜日

紫黒米登熟


「紫黒米」がだんだんと黒くなってきました。最初は病気かな?とも思いましたが、調べてみたらこの品種は東南アジアで広く栽培されており、こんな感じに黒くなり、いわゆる私たちが食べている白米より熟すのに少し時間がかかるようです。(焦って収穫しないで良かった…。)しかし、そろそろ収穫しても良い頃だと思います。


中身はこんな感じに透き通った紫色です。黒米はこの色素である「アントシアニン」を含むものの総称で、この成分は視力回復や肝機能向上に効果があるそうです。そう言えば、「小豆」も同じような薬効があると以前本で読んだことがありますが、このためですね。


全体的にはまだこんな感じの色合い。もっと黒っぽくなると思うのですが…。黒米は、白米や赤米に比べ、高い抗酸化作用があるようです。つまり、放射線時代を生き抜かねばらない私たちにとって大変貴重な食料となるのです。

僕はこれから先の時代、薬による治療は完全否定という訳ではありませんが、より使う側が慎重にならなくてはならないと思っています。選択肢の多い分、自分で調べなくてはなりませんし、カラダの声に耳を傾けず鵜呑みにすることほど危険なことはないと思います。先人の知恵を知り、生活のなかに医食同源を取り入れたい、という想いでこの畑を作ったのが経緯でもありますし、祖父母年代の人たちの知恵を受け継ぐのは「今」がラストチャンスでもありますので、まずは自分で試して(笑)、知識を共有できたらなと思います。


2012年9月25日火曜日

キビ収穫


モチキビを収穫しました。ちょっとタイミング的には遅くなってしまったかな〜という感じで、若干地面にこぼれてしまっていましたが、スズメさんにおすそわけってことで…。


すでにかなり乾燥している状態だったので3日ほど天日干しして、脱穀へ。


量もそんなに多くないので、すべて手でしごき落としました。


この状態ではもみがらと実がまざっているので、皿などに載せてフーっと息を吹きかけてもみがらだけを飛ばしました。さすがにずっとやっていたらフラフラしました(笑)


脱穀完了。キレイな薄黄色です。今週末は「中秋の名月」なので、これでキビダンゴ作りに挑戦してみたいと思います。


2012年9月24日月曜日

混植天国


不耕起栽培シーズン2。「前作のウネに混植」シリーズは、急激に大きくなるということはないものの、ゆっくりじっくり良い感じに育っています。写真は収穫を終えたヒエの間に定植したハクサイ。刈り取った残さがちょうど良くマルチングとして活用できました。普通だと、このくらいのタイミングで農薬を散布しないと虫にかなり食われてしまうようですが(近所の畑を覗いたら結構やられていました)、定植後、今のところニームオイルを2回散布したのみで目立った被害はなし。


ニンジンの横に植えたコマツナも元気です。ニンジンとコマツナはコンパニオンプランツでもあるようで、互いに成長を促進し合っています。ニンジンはギザ葉が出てきたので、コマツナを収穫してしまった後は土寄せをしようと思っています。


こちらはヒマワリ跡地のダイコン。菌根菌パワー?のおかげかまったく虫に食われないまま、元気な本葉が出てきました。収穫までこの調子で進むか成長が楽しみです。

とまあ、色々植えてますが、いずれもすごく調子が良い気がします。収穫した味で、さらにその違いを確かめたいものですね!

2012年9月23日日曜日

金ゴマ乾燥中!


金ゴマを収穫して一週間が経ちました。結局かごの中では房が重なってしまい乾きにくいので新聞紙の上に広げて、窓際に置き、日照のない日は扇風機を当てて乾かしています。すでに7割くらい乾燥し、房の先端が開いています。


暇を見て、乾燥した房からパラパラと取り出す作業を続けます。問題は、茎から外したことによって格段に土や小さい虫、ゴミは少なくなった感じがしますが、中にはうまく熟さず黒くなっているものもあるのでそれをどう取り出すか…。とりあえず房から外しながらのんびり考えてみようと思います。



2012年9月22日土曜日

秋分の日

本日22日は「秋分の日」です。なんと116年ぶりに23日ではなく22日だそうです。365日と6時間で地球は太陽のまわりを回るので、4年に一度「うるう年」を設けて調整していますがそれでもずれが出てくるためだそうです。ちなみに1948年交付の「祝日法」によると「先祖をうやまい、亡くなった人々を偲ぶ」ことが趣旨であるそうです。確かに、お彼岸ですもんね。

畑にいると、自分の祖父も農家でしたが、その先々の先祖の暮らしに思いを馳せ、同じように土と向き合っていたのかな、、と思うことがよくあります。農をやることは季節を知ること、自然の摂理を知ることでもあると思います。

自分の生き方の契機ともなった塩見直紀氏の本「半農半X」で著者は言っていました。「自給率や面積でなく、センスオブワンダーと触れ合う時間が何より大切だ」と。命が芽吹く美しさ、枯れゆく刹那、経済第一主義のなかで蔓延する食生活からは消え失せていってしまうような命を頂く尊さ、そういったものを感じられ、人間としての情緒も豊かに育まれると思います。僕にはまだいないけど、近くに森や山がない子供は畑をやることで心が成長し、大げさな話かもしれないけど、結果、社会さえ変わっていくんじゃないかと思っています。大人であっても誰であっても、少しでも、この素敵な時間を共有して欲しいと願っています。


2012年9月21日金曜日

ラッキョウ成長


ここ数日続いた夕立のせいもあってか、気づいたらラッキョウの茎が20cmくらいまで伸びていました。植えた直後にモグラに下を掘られてしまったので大丈夫かな?って思ってましたが、今のところ全株順調に育っています。砂丘でも栽培されるくらいヤセ地にも強い品種なので、変な心配は無用なようです。しらべてみたら、この秋冬で大きく成長するようです。このまま来年6月まで彼らはここに居座ることになる予定ですが、春先には先取りをエシャロットとして頂けます。自家製ミソを付けて一杯やるのを想像するだけで最高ですね〜(笑)その間じっくりじっくり下部を大きくしていくのを見守りたいと思います。そして来年こそは、我が家では長年作られている自家製ラッキョウ漬けに自分で挑戦です。


2012年9月20日木曜日

秋冬のアブラナ科植物


秋冬野菜はハクサイなどアブラナ科の植物が多いのですが、珍しいものにもトライしてみようと思い、今年植えたものが「山東菜」と「菜花」。サントウサイは結球しないハクサイの仲間で東京でよく作られていたことからこの名がついたとか。間引き菜をすでに少し頂きましがクセがなく炒め物や煮物に最適だと思いました。耐署性があり、今年の残暑にもめげず元気に大きくなっています。そのウネの真ん中には春先におなじみの黄色い花を咲かせる「ナバナ」を植えました。この時期だと、本格的な冬が訪れる前に収穫でき、春と同じように柔らかい花の穂先を茹でておひたしにして食べることができます。春先に食べるほろ苦いコレが僕は大好きなんです。冬の味はどんなか今からとても楽しみです。


2012年9月19日水曜日

ウドの実



春に山から拝借してきた「ウド」の実がたくさんなっています。食用は聞いたことないけど、もしかしてと思って調べてみたけど…案の定ありませんでした(笑)「ウドの大木」と言われますが、肥料そこそこで半年たらずで2mをかるく超えてしましました。いったいどこまでいくのやら…。この後、葉お落とし冬を越し、春先になったらいよいよ食用の芽が出てくる訳です。しかし、この種の集団は惑星みたいで見てて楽しいですね!

2012年9月18日火曜日

ダイコン生育中!


ヒマワリ跡地にかるくウネを立てて植えたダイコンも、エビスグサに守られながら順調に生育中です。肥料もあまり入れてませんが、ヒマワリ根の菌根菌が効いてるな〜って感じ。この時期に虫にかじられたりということが多いようですが、防除策としてはインドセンダン樹から抽出した「ニームオイル」を希釈し散布したのみで、全くかじられていません。もしかしたら、ヒマワリの何かが影響しているのかもしれませんし、エビスグサが良い感じに目隠しになっているのかもしれません。暑さの峠も越しつつあり、これからが生育の最盛期。もうすこし経ったらマルチングとして敷いている枯れ草たちの上から土寄せをして、微生物分解を促します。すべてを栄養と化しておいしく育って欲しいですね。


2012年9月17日月曜日

大谷へ


今日は叔父が遠方から来てくれたので、「大谷石」で有名な大谷町に行ってきました。個人的には小学生の頃から数回行ったことはあったのですが、改めてじっくり見てまわると実に興味深い場所であることを知りました。地元民としては恥ずかしい限りですが…


先の写真は一番有名な「平和観音」。昭和26年、戦後に戦死者を弔うために建てられたものだそうです。そしてこれが上に登って観音様の顔の横から見える採掘場の風景。このへん一帯の山々はすべてこの堆積岩ができている特異な地形。左下には慰霊碑があります。


平和観音の裏手には「大谷寺」そして「御止山(おとめやま)」があります。御止山は、かつて身分の高い人間が松茸を穫るために入っていた山だったため、一般人の入山を禁ずるためにこの名になったとか。そこの山入り口手前にあった鳥居がモダンでした。よーく見るとゾウなんかも載せちゃってて自由なセンスに脱帽です。


ここの横に宝物館があり、ここから出土したものが展示されています。縄文人の人骨!しかも本物!!衝撃でした。また、石器や土器の破片などもあり、この土地がかつて彼らが暮らした場所なのだな〜と思うと感慨深いものがありました。


そり立つ岩の真下に建てられた「大谷寺」。この奥に810年に弘法大師が彫ったとされる「千手観音」があります。他にも10体の石仏があり、これがまた強烈なインパクト…。と言うかここは所謂パワースポットだと直感しました。縄文の太古から崇められてきた聖地なんだと。感動しました。

千手観音の千の手は、そのひとつひとつが「眼」であり、この世のどんな衆生も漏らさず救済するという所以。病気や食料で苦しんだ世を憂う気持ちを感じました。それは、戦後・昭和につくられた平和観音とて同じことです。この土地に受け継がれるピースなヴァイブスを感じることが出来て改めて地元のこの場所が好きになりました。


2012年9月16日日曜日

インゲンマメ復活


夏に葉もしおれ枯れたと思っていたインゲンマメに再び花が咲き、実がなりはじめました。気候条件が再び適してきたのでしょう。結局あと一ヶ月くらいは収穫できるようです。つるなし種ですと、こうはならずに一回で終わってしまうようです。ちょっと得した気分…。


そのインゲンの下部に植えたニンジン、コマツナは順調に生育中!マメ科のチッソを集める性質が良い効果をもたらしているのか、以前違うウネでつくったコマツナとは比にならないほど元気で、不思議と虫にも食われません。

このように上と下、空間をうまく使って立体的に、かつ相性の良い作物を混植して栽培していく方法もだんだんと分かってきた気がします。すると場所もあまり必要なくなってくるし、土は肥えるし、よく育つし「家庭菜園×不耕起栽培」は最高の方法かもしれません。これを農家さんのように大規模にやるとなるとまた話が変わってくるのですが…栽培の基本、と言うか本質はこれでだいたい学ぶことができるはずだと思っています。




2012年9月15日土曜日

金ゴマ収穫


播種から約3ヶ月。金ゴマは背丈を越す大きさになり、花が咲くのも止まり写真のように立派に種子が入る房がたくさん実りました。収穫時期の目安を調べていたら、「葉が黄色くなり半分くらい落ちたら」とあり、まさにちょうど良いタイミング。


下の方についていた茶色くなった房をひとつ割って開いてみると、おお〜!ゴマがびっしり!乾燥してくると先の方が開き自然に落ちる仕組みになっているようです。



僕の畑で収穫した分は8株くらいで、ちょうど一束ぶんくらい。親の畑でも同じタネで育てた株と合わせるとこんなにたくさんになりました。これで実際ゴマがどのくらいの量になるのか…未知数ですが1キロくらいになるのかな??

農家さんなどでは写真のように上下を紐でしばって、このまま納屋や軒下で乾燥させ、さかさまにして棒で叩いて一気に落とすようです。しかし、泥や砂利と分別するのが大変とも聞きました。また、うちにはちょうど良く乾かせる軒下がない!ので苦肉の策としてすべて実を取ってしまって乾燥させることにしました。


この特大かごで結局2つ分くらいの量になりました。全部外すのはなかなかの労働でした(笑)うまく乾燥するかわかりませんが、後になってからゴマが房からちゃんと出るのか?とか色々問題がある気がしてきましたが…まあ何とかなるでしょう。食卓まであと一歩!気を抜かずに乾燥させたいと思います。



2012年9月14日金曜日

ブロッコリー定植


ブロッコリーの苗が大きくなってきたので定植しました。右側がエビスグサ、中がヒマワリ、左がモロヘイヤが育っていた場所。ヒマワリの根元を少し土寄せしてウネをつくりその真ん中に定植しました。先日も書きましたが、ヒマワリの根は「菌根菌」という植物の生育を促す微生物を集めますので、この根元は絶好の場所なんじゃないかとニラんでいます。また、この時期、葉の柔らかいハクサイやキャベツなどの若い苗は虫によく食べられてしまうようですが、虫はまず視覚で判断してやって来ることを知ったので、この場所はエビスグサやしおれたヒマワリが目隠ししてくれ、また連日つづく猛暑から日陰を適度につくってくれる場所でもあると考えたからです。この後、先日まわりの空き地を草刈りした際にでた大量の残さをマルチングとして根元にしきつめ、土の乾燥を防ぐ対策をしました。果たしてうまく育つか楽しみです。


2012年9月13日木曜日

ジャガイモ発芽


種イモを撒いてから12日、ジャガイモも無事発芽しました。(写真手前)  秋まきだと普通やらないようですが、実験もかねて半分に切って表面をコルク化させてから植えたものも、今のところ半分は発芽しました。

しかしよーく見ると、ウネのあちこちから前作のクロマメの脇に植えてあったニラ科の「チャイブ」も発芽していました。夏になったら枯れてしまったので枯死したかと思っていましたが、種の状態になって夏の暑さをこらえていたようです。他にもナスのウネなどあちこちに植えたものが再び芽を出してきました。チャイブはその匂い(アレロパシー)でコンパニオンプランツとしてジャガイモのアブラムシ予防になる他、根から出る分泌液が土中微生物の動きを活発し、活力のある土にしてくれるそです。分けつしてどんどん増えるので、ニンジンやカブ、キャベツのウネなどにも移植しました。特に、この時期に生き残った虫たちは子孫を残すために強いものですので、移植したばかりの苗のそばにはこういったものを植えて防除していきたいと思います。


2012年9月12日水曜日

自家栽培ハブ茶もうすぐ!


チッソを集めてくれる緑肥として、畑のあちこちに6月初旬に植えた「エビスグサ」は写真のように両手を広げても収まりきらないほどの大きさになりました。だんだんと真ん中の方の葉が黄色くなり「サヤ」も茶色くなってきました。


生薬名を「決明子(ケツメイシ)」と言う種子がこの茶色い房におさまっています。あと一ヶ月もすれば全てのサヤがこんな風になり収穫ができると思います。もちろん「不耕起栽培」なので、根は残してカットし、残さはそのままマルチングとして活用できたらしようと思っています。

一般的に「ハブ茶」の名で健康茶として知られていますが、その薬効は実に多様です。胃腸系の改善もさることながら、特筆すべきは肝臓の働きを助けることで、肝臓はからだの毒を排出する役割を担っていますので、動脈硬化はじめガン予防にも効果があると思います。

どうも、薬局などで売ってる健康茶には興味が何故か湧かないのですが、自家栽培のものですと味も良さそうでグッとテンションあがりますね!


2012年9月11日火曜日

アワ出穂


ヒエ、キビに次いで「アワ」も出穂しました。立派な穂です。そこらじゅうに生えている通称「猫じゃらし」こと「エノコログサ」が原種であるそうです。こちらも「ヒエ」同様、コメ以前から栽培され縄文時代から食べられてきた重要作物でもあります。日本だけでなく世界でも、アフガニスタンではパンに、台湾では酒や餅などに加工されハレの場で儀式用として使われているそうです。

栽培は最初期にかるく貝殻石灰をふり、完熟堆肥を少しすきこんだくらいで、追肥や病害虫対策もほとんどしませんでした。

収穫はヒエ同様、出穂40日前後が目安のようです。脱穀はイネ同様できるそうですが、まだ何も方法考えてませんでした…(汗)よく農家さんは畑の真ん中に「はさがけ」してますがそんなに量もないし、軒下のない我が家で風通しの良い場所をみつけなければなりません。しかし、自家製雑穀って意外と簡単に作れるもんですね。田んぼは大変だけど、これならプランターでも作れるのでは?みんなにも是非トライしてみて欲しいと思います。

2012年9月10日月曜日

緑肥としてのイネ科植物


「不耕起栽培」もいよいよその本質に近づいてきた訳でありまして、春〜夏に収穫した作物の残さの横に、秋冬野菜を混植しまくっている今日この頃で、毎日がとても楽しいです。写真はトウモロコシのウネに東京産でハクサイのいとこでもある「サントウサイ」が発芽してきたところ。

イネ科植物は、よーく見てみると空き地のあちこちに自生しています。今の季節ですと「ススキ」なんかもそうですし、夏に畑を覆い尽くす勢いだった「オヒシバ」や「メヒシバ」なんかもそうです。イネ科植物は酸性土壌を好み、普通の植物には吸収できない「リン酸アルミニウム」を吸収し、土壌から流出しやすい「ケイ酸」を体内に蓄える性質を持ちます。それを保持したまま枯れ、葉や茎は有機物として、養分は土中に流れ出し他の植物の生育を促すため、これは立派は「緑肥」であると言えるのです。ここの畑は、もともとは空き地でしたが、開墾した際の残さをマルチングとして利用し、さらにそれを土中にすき込むことによって、少量の肥料でも今夏立派な野菜を育てることができたので、その効果は間違いないと思っています。憎き相手として見られ雑草と呼ばれている彼らも、僕にとってはとても大事な役割をもつものですので、草刈りした雑草たちは全て束ねて畑の横に置いておくようにしています。


今年の残暑は厳しいですが、秋野菜を播種するのに、いつまでも涼しくなっているのを待っている訳にはいきません。予想ですが、こういった気候の年は急激に寒くなる日がやってくるからです。雑草マルチを施すと、水分を保持し涼しさを保ってくれるので、今年は播種したウネのいたるところが写真のように干し草で覆ってしまいました。その合間から発芽してきますが、苗が大きくなったら土寄せしてこのマルチも土中に埋めてしまえば、肥料となりムダがありません。この素材が近くにあることが大変恵まれていると思いますが、植物を生育させられる環境づくりはお金をかけることじゃなく、自然循環を学び、そのサイクルを少しでも取り入れることによって簡単に成せると思います。


2012年9月9日日曜日

豆腐パスターパワー

一昨日から、どうにも止まらない吐き気、頭痛、発熱…約3年ぶりに風邪ひきました。原因は分かっていました、食べ過ぎ・飲み過ぎ・働き過ぎ。胃腸の負担は免疫力を落とします。また、発熱は体内のウイルスを殺そうとしている作用なので、それを押さえてしまう薬は僕は飲みません。病気すると嬉しくなってこんなチャンスはない!と自然療法を試しまくる変態ちゃんと化すわけですが(笑)、滅多にない機会?でもあるのでたまには食療法レポートをお届けします。

今回は基本的に胃腸から来る疲れと判断したので、食事制限をしました。栄養取るためにあれこれ食べるのは良くないと思います。基本食はブドウ糖を多く含む天然点滴・自家製「甘酒」と、畑で穫れた「モロヘイヤ」のスープや「ヤマイモ」のおひたし。そして自家製「梅干し」を細かくしたものと「ショウガ」をおろしたものを番茶で割る。それに飽きたらはレモンバーベナとレモングラスで抽出したハーブティー。「レモンバーベナ」は抗菌作用がありアンデス地方では最高の健康茶として知られています。いずれも茶を飲むと発汗してくるので、すかさず足湯。20分ほど浸かっていると再び発汗してきます。冷水につけながら交互にやるとより効果的に温まります。また、寝る際に熱があると節々が痛く寝苦しいだろうと思ったので、東城百合子先生の本を参照に「豆腐パスター」をはじめてつくってみました。


豆腐一丁にショウガを半片ほどすりおろしたものを加え、つなぎとして小麦粉を少々いれてコネコネ。マメ絞りなど木綿の布に適当な量を包んで額に当てます。半信半疑のまま、ひんやりしてんだかしてないんだか不思議な気持ち良さに包まれるうちに寝落ち。一晩で2~3回取り替えましたが、朝にはすっかり熱が下がっていて、驚くべき効果だと思いました。最初どの程度固くなるかわからなかったので羊羹入れにつくりましたが、ボールで置いておいても朝まで固まることはありませんし、そっちの方が適量手にとって包みやすいかもしれません。(とくに寝ぼけてると)簡単にできるんで、これは是非試してみてくださいね〜

次の日はもちろん油ものは避け、前日の食事を継続しつつ、少しづつ味噌や玄米(かなりよく噛む)などを食し体力を戻そうと試みていたらあっさりと一日で治ってしまいました。胃腸を温め、活性させるために翌日夕方にはダメ押しで近所の温泉に行ったら元々体内に溜まっていた毒ごとゴッソリ抜けた感じで超壮快気分になれました!やはり自然の恩恵のコンビネーションで治すのは最高ですね。病気をすることは日々の生活へのメッセージでもあるので、自己を見つめ直す機会を与えてくれてありがとう、と最後には風邪にも感謝です(笑)


2012年9月8日土曜日

ヒエ収穫


本日ヒエを収穫しました。タイミングをずっと伺っていたのですが、ここ数日の夕立に当たったせいか根元に数粒こぼれているのを発見して慌てて行った次第です。いろいろ調べてみたところ、出穂から35日目が良いとされていましたが大雑把な自分はそろそろかな〜くらいにしか思っていませんでした。調べてみたら7/30の出穂だったので、まさにあと5日くらい早かったらちょうど良かったのかな、と情報の的確さにビックリ。


かつては、主食として重宝されたこの作物も、昭和以降はコメの生産量増加と共に姿を消していったようです。しかし貯蔵は50年以上も出来ると言われている点や、やせ地でつくれたり冷害にも強い、といったメリットも多いはずなのになぜ衰退したのでしょう?一説では、栽培は容易ながらも多くの収穫ができなかったこと、脱穀の労働がキツいため良い印象がない、農家が自給用につくる賄い飯→身分の低い人間の食べ物という印象、といった点から、歴史的には宮中の新嘗祭などに献上されるような重要作物でありながら、多くを語られることがなかったそうです。

アイヌ文化に於いては最も重要な穀物とされ、醸造し酒や味噌なども作られたとか。最近では、ミネラル豊富な雑穀として注目されていますが、ただコメに混ぜて炊くだけでなく「ヒエ麹」でつくった料理にもいつかはトライしてみたいですね。


2012年9月7日金曜日

白露

本日7日は二十四節気の「白露 (はくろ)」。「夜には大気が冷え、朝には草花に露がつく」との意。残暑が厳しいと言われている今年ですが、ここ栃木では今月に入ると同時に朝晩は過ごしやすくなりました。夕立の多い土地なので、雨の降った翌朝早くは霧で一面まっしろなんてこともあります。


晩夏まきしたニンジン、ゴボウ、ハクサイ、春菊、カブ、菜花なども生育適温となってきたせいか、いっせいに芽を伸ばし始めました。秋冬野菜は、春夏野菜のウネをほとんど再耕起せずに播種したので、成長が楽しみです。写真はインゲンのやぐらの下に植えたニンジン。発芽が難しいと言われていたのもありますが、いつも新しい種類を育てるときはビギナー心丸出しでドキドキしてしまいます(笑)


2012年9月6日木曜日

天然カモフラージュ


よっぽど葉っぱが柔らかくておしいのか、出るたびにウリハムシなどに食べられてしまっていたヤマイモの葉。しかし、6月にウネの脇に植えた「エビスグサ」がゆうに1mを超える大きさにまで成長し葉を繁らせたせいか、最近はめっきりやれらなくなりました。これには虫がエサを見つける際には、まず「視覚」で判断するということが起因している気がします。この事実は最近、本で知ったのですが、虫はまず目で見て寄ってきて、次に匂い、次に質感で、それがエサや産卵場であるか判断するようです。これもひとつの「コンパニオンプランツ」としての効果ですが、さまに天然カモフラージュですね。

また、植物は、その葉の大きさくらいに根が成長しているといいます。…となるとこのエビスグサはかなりの広さまで根を張っていると想定されます。このマメ科の植物は「ハブ茶」として知られる「決明子」でもありますが、マメ科特有のチッソを土中に集める効果がありますので、それがヤマイモにも影響して生育を促しているのかもしれません。このコンパニオンプランツの成功例は、本などに載っていたわけではなく自己流で試したものだったのでちょっと嬉しくなりました。

2012年9月5日水曜日

ヒマワリの多大な可能性


花のナリそのまま見事に「種」になったヒマワリ!美しいですね。これは首がうなだれた状態で葉も茶色くなってきた頃のものを、上部だけカットし表面についた花の枯れたものをサッと手で払った状態。もう少し強く触れば種もボロボロっと落ちてきます。以前も書きましたが、紀元前よりネイティブインディアンが食してきたこの種は、ビタミンEはじめ多くの栄養素を含むスーパー健康食品であり、また気持ちを落ち着かせる効果があることからメジャーリーガーなども試合前に食べたりするとか。気になるその食べ方は、ナッツを食べる要領で煎って白黒の殻を前歯で割って中身を食べればOK(小さい頃は夏休みの終わりに煎らずに、しかも皮ごとボリボリ食べてましたが…きっと胃には良くないでしょう 笑)

僕が今年ヒマワリを畑のあちこちに植えた理由は他にもあります。ヒマワリの根には「菌根菌」という、植物の成長を助ける「リン酸」を集めてくれる菌がつきます。リン酸は土中で固定され、根になかなか吸収されない性質があるので、多くの場合それを化成肥料などで補うのです。不耕起栽培では、土中の豊かな微生物圏層をいかにつくれるか、ということも大事な課題ですので共栄作物はじめ多くのものを混植していくのです。

また種の食用採取も良いですが、本当にしたいことは「精油つくり」でもあったりします。これをするには膨大な量が必要なこと、専用の圧搾機がないと出来ないことを理由にトライしていませんが、化石燃料に頼らないバイオマス燃料はこれから先の希望があると思いますし、そのつくり方には大変興味があります。そんな折、昨年の大震災以後、ここ栃木でもヒマワリや大豆を植えて除染を兼ねた土壌改良および自家精油を目指しているがいるということを母が言っていたのをふと思い出しました。近いうちにこの種をもって訪ねていってみようかと思います。目指せパーマカルチャー街道!