2012年5月31日木曜日

肥やけ


これは3週間ほど前に定植したインゲンマメ。よく見ると葉の色が最近おかしい。自分の圃場の作物全般的に言えることなのですが、他のしっかり土つくりをした畑に比べると著しく生育が遅い & 葉に元気がない。これは最初に耕起した際、すき込む肥料や有機物が足りなかったための酸素や栄養不足だと考え、追肥を根まわりにしたのです。雨が降って数日後、見てみたらこんな感じに葉が下の方から色褪せていってしまいました(泣)原因は、施肥した場所が根にあまりにも近かったこと(根の広がる範囲は葉と同じくらい)や選んだ肥料の種類のためでしょう。実にビギナーらしい失敗…。まあこうやって一歩一歩成長していくんでしょうね


2012年5月30日水曜日

競生原理


コマツナの株。朝は元気だったものが夕方には萎れてしまっていました。仕方なく間引き菜として食べるか〜と思って引っこ抜いたところ、いとも簡単にスポっと抜けてしまいました。これによって原因は「ネキリムシ」ということが判明。農作物の根を食べる幼虫たちの総称で、代表的なものにタマナヤガ、カブラヤガ、など蛾の幼虫やコガネムシなどの幼虫がいるそうです。そういえば最初にここを耕起したときにカブトムシの幼虫の小さいやつみたいのが大量にいましたが、今思えばそれらは皆コガネムシの幼虫だったのですね。対策については、現在リサーチ中です。



クロマメの株。2つ一緒に定植したものと、株を分けて定植したものの生育の差がはっきりしてきました。手前が一緒に定植したものですが大きさはすでに1.5倍くらいになってます。


植物も人間と同じように、隣に自分と違う存在を感じると、負けまいと大きくなろうとする性質があるようです。この競生原理はほとんどの植物に見られるようで、上の写真のコマツナも適度に密着されている株の方が生育が早い。ちなみに、この性質が顕著なのはニンジンだそうです。この考え方は自然農で栽培を成功させるヒントになるかもな、と感じました。


2012年5月29日火曜日

いつかは自然農


ナスに花が咲きそうになっていました。先端には何故かアブラムシがびっしり。初期段階での肥料が足りなかったせいか、やや小振りですが、このまま葉を大きくして実になりそうです。もう少ししたら脇芽を掻いて茎を3本仕立てにし、生育を促さなくてはなりません。



今月計3回ほど散布したニームオイルはそれなりに成果を上げているようで、クロマメも食害にあいながらも少しづつ大きくなっていってます。中には免れてすくすく成長中の輩もいますが…まあそれはそれで良しとしましょう。捕殺するのは定説ですが、彼らを目的に集まってくる生物がいるのも事実な訳で、なるべく生体循環の構図を崩さないまま作物を作れたらな〜というのが最近の理想になってきました。今年は不耕起栽培でトライしようと決めましたが、いつかは完全な自然農法を試してみたい。自然農法はパーマカルチャーの主軸となる思想で、極端な話、農薬や肥料を買わない行為だけで社会が変わる可能性さえ秘めているということです。


2012年5月28日月曜日

バイオダイナミック


一度は失敗したカボチャの播種も今回は成功。イモムシの食害を根元に少し受けながらも本葉を出して茎も太く成長してきました。これから「畑のじゃじゃ馬」と呼ばれるほど果たして葉は繁るのだろうか!?


こちらは先日21日に播種したキュウリの芽。実際には早いものでわずか3日で発芽。実はこの播種した日は「新月」だったのですが、半信半疑でドイツの人智学者ルドルフ・シュタイナーが提唱したバイオダイナミック農法を試してみたのでした。新月の日に播種をすると生育が早い、満月の夜は水の吸水力が強いなど、天体の動きに着目した、いわゆる太陰暦に沿った農法。しかし日本古来の農法にも「一粒万倍日」といったような太陰暦の二十四節気に基づいた節日が設けられていたので、天体の動きと動植物の関係性は世界各国で昔より盛んに研究されていたのだと思います。と言うわけで、本日より画面右に毎日の月の満ち欠けがわかる「月齢カレンダー」を設置!シュタイナー農法にも興味が出てきたので今後掘り下げて勉強していってみたいと思います。


2012年5月27日日曜日

雑穀栽培


先日頂いてきた紫黒米は、60Lのプラ植木鉢にビニール袋を被せて土と水を入れ一晩置き、写真のように田植えしちゃいました。実際の田植えのときと同じ要領で3株づつ、株間もだいたい同じくらいで20cmくらいあけて植えてみました。



また今日はトウモロコシのウネの脇に、「エビス草」を播種しました。根が1m以上も深く張り、ネグサレセンチュウを退治する効果があると言われている「緑肥」であり、マメ科特有の根粒菌による土壌改善効果も期待できます。またこの種子は生薬名「決明子 (ケツメイシ)」と言い、いわゆるハブ茶として知られているものでもあります。便通を良くしたり、充血を取り除く作用があるそうです。ヘビ毒にもよいとされたのがハブ茶の名の由来。


アワの種子。


ヒエの種子。


キビの種子。


また、今日は上記3種類の雑穀を播種。作業風景も撮ろうと思ってたのですが、空き地で遊んでいた隣のキッズたちが途中から参加してそれどこではなかったので仕上がりの一枚のみで (笑)  一緒にミミズさわったり、種まき、水やりなどできたのも楽しかったです。また、小学生の発した「畑イイなー」の一言に何だか明るい希望を感じたりもしました。


2012年5月26日土曜日

田植えにトライ


今日は宇都宮大学農学部付属農場内の敷地にある有機無農薬用の田んぼにて、田植えにトライしてきました。ここは今年の春先に、有機無農薬の圃場の公募があったので申し込んだ場所で、この田んぼの数十メール先に畑があり、そこは父と母と3人でジャガイモやニンジンなどを育てています。お日様も出てこの日はサイコーの農作業日和!


「紫黒米」の苗。古代米は一般的に生命力が極めて強く、荒れ地で無肥料・無農薬でも丈夫に育ち、干ばつ・冷水などにも強い性質を持つそうだ。ただ、米の性質にバラつきがあったり、栽培化された稲に比べて収量が少ない、稲の背丈が高く栽培しにくいなどの性質から明治以降はほとんど生産されなくなったとか。


アジア諸国でも米は栽培されているが、几帳面に一列に植えるのは日本人くらいで、これは固有の美意識らしい。指導した教授が言っておられた。確かに日本建築はじめ、垂直、直角、簡素、素朴、といった要素は伝統的に受け継がれていると思います。


余談ですが、僕の名字「五月女(そうとめ)」は栃木の方言で「田植えをする女性」のことで、この字で「さおとめ」と呼び、それが変化したものです。


余った苗を頂いたので、不耕起栽培畑の横でバケツ栽培に挑戦することにしました。特大植木ポットにビニール袋を張り、畑の土を水で浸しました。この状態にするまで、水を足しながら結構こねくりまわし大変でした…。一夜置いてしっかり土中に水を浸透させて翌日定植することにしました。秋くらいには収穫できるかと思います。楽しみです。



2012年5月25日金曜日

問荊(もんけい)



田畑ではその旺盛な繁殖力で、嫌われ雑草の代表格ともいえる「スギナ」。名前に馴染みのない方でも「ツクシ」の成長したものと説明すればお分かり頂けるのでは。上の写真はタンポポやヒメジオンに混ざって、野原に自生している状態で増え放題のスギナ。


しかしながらこの植物はヨーロッパでは古くから民間薬として知られてきました。止血はじめ腎臓、膀胱炎などに用いられてきましたが、さらにその秘めたる力を世界に示したのがドイツの自然療法医のセバスチャン・クナイプ氏。上記効用に加え、結石、肝臓、胆のう、神経痛、そしてガンに対し並外れた効用がある。ガンは成人病の終着駅。だからガンに効くってことはほとんどの病の症状を克服する力を持ってるとも考えられます。


生薬名は「問荊(もんけい)」。写真は乾燥させた葉を煎った状態。香ばしい香りも良く、緑茶がわりにして僕も愛飲してます。風邪で何となくだるいな〜というときや、寝起きのむくみがあるときなんかに飲むとスッキリした気分になります。ただし、医薬品と一緒に服用すると、その効きが弱くなることがあるようです。また、葉を煮出した汁をお風呂に入れると肌がすべすべになり、アトピー等の皮膚炎にも効果があります。僕は蕁麻疹が悪化した際、このスギナ湯で半身浴をし、発汗デトックスして回復したことがあります。


2012年5月24日木曜日

炭パワー


つるありインゲンの苗が大きくなってきました。本葉が4枚くらいになるとツルが伸びてくるので誘因するためのやぐらを作りました。交差する部分を8の字にまわしてやるとしっかりできることに気づきました。


オクラをこんな感じで株間50cmくらいで種まき。オクラは発芽温度を高くする必要があるので黒マルチ上に植えました。これは一般的な定説での栽培方法だけど、このマルチングも果たして必須なのか少し考える余地はありそうです。と言うのは、この状態で土中がどんななのか想像できないからです。雑草も生えないということは土中での生物の活動も制限されると考えることもできます。


この黒バケツに茂っているツタは「アピオス」というネイティヴインディアンもスタミナ源として食していたというマメ科の植物。ジャガイモの30倍のカルシウム、4倍の鉄分、エネルギーは2.5倍、食物繊維にビタミンEも豊富な小さなイモみたいな野菜です。煎って塩ふって食べるだけでも酒のアテに抜群で僕も大好物です。



コマツナ。元気なやつもあるが、虫くいがひどくやられている株も多い。ちょっと生育も遅い気がするけど、原因は種をまく時期が遅かったことか?普通の畑だともう収穫期。


今日は家に余ってた備長炭を砕いてナスやクロマメの根本に敷きました。炭の持つ多孔質のハニカム構造が有益な微生物の増殖を促すそうです。また土壌phの均衡を保つ作用や、化学物質を吸着 (分解という説も)する作用があると言われています。正直言えばここ栃木宇都宮の地も少なからず放射能汚染されています。このあたりは東京都心とほど同じくらいの汚染度のようですが、多少なりとも除去に繫がる実験は進めてみたい。収穫ができたら一つは検体に出してみようとも思ってます。日々の食事での排出、免疫力の維持を意識すれば、過敏になりすぎる必要はまだないと思うのが個人的見解ですが、ここ日本に住みたいと思ってる以上はこういう知識の蓄積はこれから先、必ずや「生活の術」として生きてくると確信している次第です。


2012年5月23日水曜日

和独活 (わどっかつ)



今日は家の裏の山 (雑木林)を抜けてさらにその奥へと旅に出ました。(と言っても徒歩で10分くらいですが…) 途中、広大な田園風景に見とれたり、山の神 a.k.a 道祖神様に挨拶したりしながら山深くに分け入りとあるものを探しに…


これ何だかわかりますか?ヒントは白い根。

ヤマウドです。赤土のような砂質で湿り気の多い斜面に生息してました。(実際にはどんな土質にも生育する) 前もって本では調べていたものの、本当にこれそうなのか!?と最初は疑心暗鬼でしたが、根や茎の香りで間違いないと判断しました。この近辺に5本芽を出していたので、30cm以上張っている根を掘り起こすのは苦心しましたが、横の2株残して採取させていただきました。ゴメンナサイ、アリガトウゴザイマス。


ウドは生薬名「和独活(わどっかつ)」といい、根を乾燥して使います。根はアンゲリコールや各種アミノ酸などを含み、頭痛、風邪などに用いられる。栄養的にはカルシウム、カリウム、亜鉛、鉄などのミネラル、少量のタンニン、精油、酵素を含む。ビタミンB1、B2、B6、C、K、パントテン酸を多く含む。食物繊維が多く、便秘、大腸ガン、高血圧予防に役立つ。(大沢章著『山の幸 利用百科』より)

「酵素」を含むってことはやはりガンの元となる活性炭素の排出作用も見込めると思って良いのだろう。機会が訪れたら根を乾燥させて煎じてみようと思います。


なるべく生育していた環境に近づけようとかなり深く、丁寧に耕起して移植。


その際、この土地の土質が30cm以上地下になると黒土に覆われていることに気付きました。


結局、植える場所に悩んでヤマイモの隣を新たに開墾し、圃場を拡大してしまいました 笑 野草マスターの父に栽培方法を尋ねたところ、かなりの肥料食いらしく、しかも2mくらいまで成長するらしい(!)  一般的に販売されているヤマウドは根の白くやわらかい部分を長くさせるために暗室で栽培されているらしい。う〜ん、あまり食べるところはないかな?とは言え、採取時に一本折れてしまった芽と茎は夕食で天ぷらにしたら大変美味でした。まあ、俺の真の目的は根の漢方だから…ふふふ 関係ないぜ ってことにしておきましょう。



2012年5月22日火曜日

ニームオイル効果その3



ニームオイル散布から6日目。アブラムシはほとんどいなくなりました。が!依然この謎のイモムシ君の食欲は衰えず…、いや、やや減ったかな〜という感じもしますが全くいなくなるということはありません。もはやある程度は受け入れなくては始まらないな〜とも思っています。

ただ、これは天敵がいないという「不自然な」環境を自分が作り出しているとも考えられます。ビニールで地温を上げるためにマルチングをすればその温度につられて集まってくる虫もいるでしょう。不耕起栽培のネックは初期生育段階のリスクであり、これが一般農業ではまかり通らないないので、多くの農家さんは農薬散布をするのはうなずけます。かと言って完全な自然農をすれば安定供給は見込めないし、シーズン前に店頭に並べることによって手前の『収益を上げる」という目的も達成できません。この狭間で悩むのでしょうが、ベストな道は何なのでしょう?僕は消費者が、オンシーズンのものを意識的に買うセンスを身につけることだと思います。冬でもピーマンやトマトが食べれるということは、ここ日本では本来ありえません。マクロビオティックの基本定義で「身土不二」というのがありますが、当たり前に考えれば、季節に地元のものを食べる、というかそれしか食べることが出来ないのが普通なんです。皆がスーパーでいつでも何でも買える状況に違和感を持ちはじめたら社会の流通も変わるんじゃないかな?


この日、トマトの生育が遅いので発砲スチロールの箱にラップしたら温度が上がるだろうと思って苗をこんな箱をつくって入れてみたのですが……これが大失敗でした。


ラップにも通気口を空けましたが湿気のせいか、酸素不足か特定できませんが、夕方には3週間かかって育った苗がこんな無惨な姿に、、、(泣)「苗半作」といって苗の出来によって生育や作柄の良さが決まるという言葉がありますが、この苗作りのうまく行く/いかないによって、その後の生育にも大きく変化が見られます。これはお話になりませんレベルですが、苗つくりは慎重に進める必要があります。特に土壌への定着する力の弱い不耕起栽培においては、この作業は生命線とも言えます。トマト栽培マスターの母に相談したところ、7月に苗を植えて収穫できたという実例もあるそうなのでめげずに種からトライアゲイン!あえて苗は買わず頑張ってみることにしました。(せっかく原種の良い種を手に入れた手前、引くに引けないというのもあるので 笑)



2012年5月21日月曜日

ニームオイル効果その2


ニームオイル効果でアブラムシはかなりいなくなっている模様。主にナスの新芽につきやすいんだけれども、散布後は半分以下になっていました。しかし依然イモムシ君は気づけば新芽の根元に数匹いたりします。


これはつるありインゲン。本葉が出てきたのでツルを誘因する支柱をそろそろ作らなくてはなりません。


モロヘイヤの苗も見事に発芽。間引いてもう少し大きくしてから定植です。しかし5月だと言うのに寒暖の差が激しくやや生育は遅い感じがします…。


2012年5月20日日曜日

ニームオイル効果その1



ニームオイル散布から4日経過。今朝2回目の散布。正直言って効果のほどはまださほど上がらない。どちらかと言うとアブラムシの方に効いている印象。やはり時間は少しかかりそう。あと散布する時間帯も重要だと思いました。虫たちは雨上がりの朝など、新芽が芽吹きそうなタイミングで集まってきているような感じがするので(あくまで憶測)忌避効果を狙うのであれば朝でなく前日の夜に散布もアリかもしれません。

2012年5月19日土曜日

クロマメ移植


クロマメ。


インゲン。ミックスカラーのものを植えたので、茎の色からしてこれは赤かな…?


クロマメとインゲンマメの苗が大きくなったので定植しました。マメ科の植物は荒れ地の方がよく育つらしいので、事前に施肥はしませんでした。僕の予想だと…収穫前の時期に少し追肥で問題ないんじゃないかと思います。まあ、そのへんも様子を見ながら進めてみたいと思います。


ポットには2株づつ生えていましたが、これをそのまま定植するか、バラして一本にするか色々調べてみても諸説あり(苗の段階で根にダメージを与えた方が収穫が安定する、とか)悩んだ結果、ひとつおきに2株と1株に植えて実験してみることにしました。果たして大きくなったときにどう成果の違いが出るか、楽しみです。


最後は土壌の乾燥防止のためのマルチング。さっそく先日汗水流して草刈りした苦労が報われてます。


2012年5月17日木曜日

ニームオイル


先日紹介したニームオイルが届きました。1cc (スポイト約一滴) を2000〜3000倍希釈。ニオイは何かの樹脂の匂いに似ている。そりゃそうか樹脂だもんな、、と一人で納得。2Lペットボトルの先にホームセンターで購入した噴霧ノズルを装着していざ散布!自然成分由来なので手袋なしでOKってのは嬉しいですね。ただ本来は、虫が出てくる前にかけておくのが基本みたいです。


発芽したばかりのカボチャの芽は、案の定イモムシ君に食い尽くされ手遅れでした…。ここにもニームオイルを散布し、再びめげずに種を植えました。結果やいかに!?